南谷の家

 

hitomachi_icon 南谷の家|リフォーム

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南谷の家
所在地 神戸市垂水区
構造規模 木造平屋建
竣工 平成22年1月
施工者 大塚工務店
築45年木造平屋のリノベーション

■間取り
築45年の平屋住宅のリフォームの計画です。 最初にことわっておきますが、実は自邸です(笑)

minamitani02 南谷の家 リビング

リフォーム計画では、既存建物の柱梁や窓はできるだけ活かして、内部の平面を使いやすくすることを目指しました。まわりが緑豊かな山で、かなり広い庭もあるので、こうした廻りの環境を、できるだけ屋内に取り込むことを考えて設計しました。 もともとキッチンは北側にありましたが、リフォームにより、リビング・ダイニング・キッチンを日当りのよい庭に面した南側に移動し、ぬれ縁で庭とつながるように計画してあります。

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南谷の家 ぬれ縁

夫婦と当時9歳の娘の3人家族の暮らしは、コンパクトでシンプルなもので十分でした。1人娘がかなり大きくなってからの住宅の計画ゆえ、親子3人の、どうしても必要なこだわりと、不必要なこだわりがかなりハッキリしていて、そういう意味では迷いのない計画ができました。 家族の仕事や趣味もかなりハッキリしていたので、ちいさなオフィスを用意したり、かなりおおきな本棚とハンモックを備えた読書スペースを設けたりと、家族の暮らし方を十分に反映した家にできたと思います。

古い民家のリフォームということで、あまり悩むことなく、ざくざくと建物をいじれたのも良かったと思います。

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南谷の家 読書コーナーとハンモック

■改修の概要
お金がないこともあって、リフォームといっても外壁や屋根は既存のまま。もとあった窓の位置をできるだけ利用して計画しています。(新たにあけた窓も、ふさいだ窓もあります)
内部は床・壁・天井を全て撤去して新しくしています。東側の山に面した部分の湿気が心配だったため、床下全面に土間コンクリートを打って防湿しています。

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南谷の家 外観

■エネルギー計画
都市ガスは前面道路まで来ているのですが、以前住んでいたおばあさんのご希望により敷地内には引き込まれておらず、プロパンガスで暮らしていました。
実は前面道路と宅地の高低差が約4mあるので、ガスの引き込みにかなりのお金がかかることが分かり、熱源を全て電気でいくことを決断。オール電化が良いのか悪いのかという議論はありますが、ともあれリフォーム計画を通じて電気の仕組をとても勉強することになりました。

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南谷の家 リビングと蓄熱式暖房機

■より快適な生活空間のために
内部の仕上げは、なるべく自然の素材を用いるようにしました。工務店さんのすすめもあって、全室の床仕上げを国内産の無垢杉板(厚30mm)を使って、肌に優しい柔らかな床にしました。
確かに傷はつきやすいですし、ものをぶつけると凹んじゃいます。でも、年月が経ってくると、どんどん色が濃くなって、じわじわ味が出てくる感じは、無垢材ならではだなあと、これには満足しています。
水回り(洗面・便所)と山側に近い洋室2室は、調湿効果を期待して、シラス灰を用いた左官塗りにしました。調湿してくれているのかどうかの実感はありませんが、リフォーム後、あまり湿気で困ることはありません。

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南谷の家 リビング・ダイニング

■夏涼しく冬暖かく暮らすために
いろいろと検討した末、壁と天井にはセルロースファイバーによる断熱材を入れました。外に面するアルミサッシは全てペアガラスの断熱サッシにしています。床の杉板下には断熱材はウレタンフォームを使っています。ざっと計算したところ、断熱性能は、ほぼ次世代省エネ基準をクリアできているところまで上げることができました。「冬でも寒くない」なんてことはありませんが、それでも底冷えするようなことはなく、かなり快適に暮らせています。

暖房は電気の夜間蓄熱式の暖房1台をいれていて、家の全ての暖房をこれ1台でまかなっています。なので、冬場は暖房の前が特等席です。

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南谷の家 洗面所

冷房は、標高が高い(海べりのまちで標高65mくらい)ことと、山林に近接していることから、ほぼ必要ないのでは…とも思ったのだけど、念のため、従前居住者が残したエアコンと引越前に所有していたエアコンをそのまま再活用して設置しました。

結局、夏の一番暑い時はエアコンを使わざるを得ず、お盆前からお彼岸くらいまではエアコンが稼働しています。リフォームにより外壁の断熱性能を上げているので、夏の快適性は通風で決まると考えて、洗面所の地窓・欄間、北側洋室のトップライトなどを使って「風の道」を作っています。確かに風は通りますが、やっぱり普通の木造住宅では外壁が蓄熱してくれないので、蔵のようなわけにはいきません。

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玄関

■外構計画と広い庭の管理
庭の散水用に雨水貯留のタンクを増設した他は、当初、ほとんど外構には手をつけていませんでした。斜面地を含む庭は、少しずつ手を入れて、だいぶ落ち着きつつあるところです。

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南谷の家 雨水タンク