「森の家」に行ってきました

6月19日、私たちがかつて、いるか設計集団に所属していたときに設計監理をさせていただいた、「森の家」に行ってきました。

「森の家」は、滋賀県大津市の比良山の麓にある集落に建つ地域集会所です。
6年前の2005年に竣工しました。

「森の家」は、コンペで「建築家が描いたプランで、そのままで建物ができてしまうのなんてつまらない。なにもない真っ白な状態から、みんなでワークショップをして、比良のみなさんと一緒に設計して集会所を創りあげましょう」という提案をさせていただき、私たちを設計者として選んでいただきました。

2週間に1度くらいのペースで設計ワークショップを行い、建物のプランや形状を何度も検討し、施工業者の選定もみなさんと行い、施工中にも、土間の三和土、壁の珪藻土塗り、タイル作りなどみなさんに行ってもらいました。
私たちにとって、とても貴重な体験をさせていただいた、思い出深いプロジェクトでした。

今回、「比良で草刈のあと、懇親会があるから来ませんか」というありがたいお誘いをいただき、6年ぶりに「森の家」に行ってきました。
当時は、外構工事を行うお金もなかったのですが、外構も完成して緑と寄り添うように「森の家」は建っていました。

森の家のファサード
屋外から玄関・土間ラウンジへ続く「森のけものみち」
南側の立面「もりのけものみち」が続いている

みんなで作ったタイル。床土間コンに埋込

大会議室。ランプシェードは手作り

造作のキッチン
土間ラウンジ。床は三和土
土間ラウンジ
和室の床の間
トイレカウンター。漆塗り
2階は子供の隠れ家
棟上のときみんなで描いた棟札

竣工から6年経つ「森の家」は、とても綺麗につかっていただいていました。
床のフローリングや、木材もいい色に変化していました。
2階からは子供たちの走りまわる音が聞こえてきました。
「森の家」は比良山の麓で、みなさんに大切に使ってもらい、いきいきとして見えました。
なんだか、胸が熱くなりました…
末永く地域の人から愛される建物であって欲しい。心からそう思いました。

こば

2011.06.20

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