年末のご挨拶を書こうと思い、去年同じ時期に書いた皆さんへの挨拶を読んでみたところ、なんだかずいぶんカッコいい文章が書かれていてビックリしました。
そんな前置きを述べつつ、今年最後のご挨拶です。
わが社も、設立からようやく2年を迎えようとしています。こうして、どうにか2度目の年末を迎えることができたのは、ひとえに皆さんにご支援をいただけているからだと改めてしみじみと思います。
時が経つのは早いと誰もが言いますし、私もたいがいそう思います。ただ、今年に限っては、果てしなく長かったというのが実感です。振り返ると、かなり色んなことをやっていたからだと気づきます。
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今年の最も大きな出来事は、やはり馬瀬(養父市八鹿町)の「馬瀬交流センター」の竣工でした。国庫補助事業を、地元自治会が事業主の形で施行するという、大変珍しいプロジェクトでした。それゆえ、私たちは地元の事業会計のほとんどをコントロールしなくてはならず大変な思いをしましたが、苦労した分だけ、地元の皆さんの思いを反映したきめこまやかな設計ができたのではないかとも思っています。
約1年前に、この交流センターの実施設計をしながら今年が明けたのを思い出します。実は、1月末の馬瀬の積算作業に並行して、山本通の住宅のリフォーム工事が進行していました。年度末、交流センターの施工者決定・積算調整のドタバタの中で、山本通の家の竣工祝い用の表札を作ったことを思い出します。
5月からは馬瀬の現場進行と同時に、平磯のマンションのリフォーム工事を監理していたり、一方で篠山市今田町上立杭では地元の窯元さん達とのポケットパークの建設に参加していたりと、めまぐるしい日々を過ごしました。
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建築設計のお仕事の一方、小規模集落元気作戦での集落支援の業務はまだまだ続いています。今年度は担当集落が2集落増え、うち片方は、相棒の小林が担当アドバイザーとして通うことになりました。今までアシスタントだったわが相棒が主戦力としてこの業務に登場してくれたのは、わが社にとっては大変重要な出来事だったと、振り返ってみて思います。
また、まちづくり関連の業務では、小佐の「おさごはんの会」や、筏での「村カフェ」の活動は、なんとなく定着してきたようですし、さらに、村岡商店街の「100円商店街&軽トラ市」や「雪まつり」は一定の成果を見せて定着しそうな感じです。神戸市内での地域のお手伝いも、まちづくり協定の更新が正式決定したり、建築協定もなんとか更新にたどりつけそうだったりと、なんとなく形が見えてきつつあります。
私たちが色々と気をもんだり、走りまわったりした結果が、なんとなく成果として現れかけているというところでしょうか。
この他にも田植え・稲刈りツアーをやっていたり、餅つきイベント2つに関わっていたり、お米の販売をしていたりと活動は多岐にわたりました。自分たちでも「何屋さん?」と思うこともしばしばです。
それから、ネット上の知り合いと多く出会うことになったのもこの1年でした。基本的に来るものは拒まない私ですが、出かけて行ってみたり、ガラにもなくオフ会を主催してみたりしたのも不思議な1年でした。おかげで色々な人々と会うことができたのは、大きな財産になっていきそうな気がしています。
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もう一つここでお知らせしておかなければならない事があります。
3月の東日本大震災の地震と津波・火災による被害は、私たちを大変驚かせ、震え上がらせ、そして悲嘆の底に突き落としました。皆さんの住まいづくりに関わるものとして責任と無力感を感じざるをえない災害でした。災害からしばらくは身動きするのも大変だったのを思い出します。災害で亡くなった多くの皆さんのご冥福をお祈りし、ご家族を亡くされた皆さんには心よりお見舞いを申し上げます。
実は、兵庫県の専門家派遣事業を利用して「NPO法人こうべまちづくり研究所」の一員として、9月から私が、そして11月からは小林も同行する形で、気仙沼にお伺いする活動を続けています。被災地の復興まちづくり支援を主な業務としており、今は仮設住宅を回って被災者の皆さんのお話をじっくりと聞くという活動を中心にしています。今後は、集団移転のサポートや、地域コミュニティ再建のサポートをしていく予定になっています。震災後、被災地の皆さんの役に立てることはないだろうかという思いと、そういっても会社をきちんと軌道に乗せなきゃいけないだろうという思いとの間で、ヤキモキする生活を続けていましたが、どうにかその両立がかないそうになりつつあります。しばらくは毎月通う予定で、既に4月までの予定が決まっています。現地での様子などは、追ってまたこの場でご報告をしたいと思っています。
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ね、なんだか1年が長くないですか?
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こうして数多くの活動をしてきており、それなりに会社の運営もなんとかなってはいますが、実はほとんど収入のない事業もあり、なかなか経営的には厳しいところもあります。少し収益事業の比率を高くしていかないと長続きできないかも知れません。もしかすると、そこが反省点かもしれないです。
まあ、企業としては「コミットしてしまった以上は放ってはおけない」という営業方針でやっていますので、ある程度、金銭的に苦しいのは仕方ないのかもしれません。【「いやいや、もっと野心的・貪欲にならなきゃだめじゃないか…」という声も聞こえそうですが…。私たちをご存知の皆さんなら分かるかと思いますが、野心的とか貪欲とかいう感じ、似合わないですよね。】
悩みながら書いていたら、ついつい長くなって、しかも、ぎりぎりになってしまいました。
本年もお世話になりました。わが社の活動を見守ってくださったみなさま、お仕事をくださったみなさま、一緒にお仕事をしてくださったみなさま、このサイトを時々のぞいてくださっているみなさま。1年間本当にありがとうございました。皆さんの存在が私たちを支えています。本当にありがとうございます。
そして、来年もできたらよろしくお願いいたします。
新年は4日から営業します。新年のご挨拶もその時に。
休業中も、ご用のある方は遠慮なく浅見の携帯までご連絡下さい。
ではまた、新年に。
(あさみ)
2011.12.31