マンションのリフォームの設計をさせていただいている、O様のお宅で昨日打合せをしてきました。知り合いの施工業者さんなど4社に見積りをお願いしていましたが、見積書が上がってきたので、見積書とにらめっこしながら、施工者さん選定をしました。
実は、見積書は、たいがい予算をオーバーして上がってきます。
私たちは、建築主さんのご予算の範囲内で、できるだけ良いものになるように設計作業をするのがお仕事です。ただ、やはり「建築主さんのご希望にできるだけ沿うようにしたい」「せっかくお金をかけるのだから、できるだけ良いものにしたい」という思いから、ついつい設計しすぎというか「悩んだら良い方を選ぶ」という選択をしてしまいがち。
結果的に、上がってくる見積は予算を越えて出てきちゃうことがほとんどです。でも、遠慮がちに設計して、建築主さんのご希望に沿えないものになるよりは、めいっぱいご希望を盛り込んだ設計をして、そこから減額のための調整(仕様の変更、工事項目の一部取りやめとか、場合によっては一部の工事を設計者と建築主さんの自力施工で…など)をしていった方が、結果的には良い建物になるのが通例です。
あんまり予算に合わない見積が出てきちゃうと、それはそれで苦労が大きいし、あきらめなくちゃならないものも多くなってしまうので、やっぱりコストを意識した設計は不可欠ですけどね。
というわけで、O様のお宅のリフォーム工事も少し予算オーバーではありましたが、最終的にはちょっとした調整のみで、建築主さんのご用意いただけるご予算の範囲内で工事ができることになりました。
施工者さんは、かの「元町映画館」の工事をしてくれた工務店さん。私たちの設計に含まれている意図をよく理解して下さり、金額的にも頑張って安く考えてくれたもののようです。
これから監理業務が始まります。短期決戦なので、これから足繁く現場に通う日々が続きます。
できるだけ良いものになるよう、建築主さんの笑顔が見られるように、これからもがんばらなくては、と思いを新たにしたのでした。
11/04/25
(あさみ)