11月29日は、佐用町南広地区の収穫祭でした。
南広地区は3年前に地元の4自治会を合併して、自治会組織を再編した地域です。
全体で約30戸、90人程度がお住まいです。
浅見が、兵庫県さんからの派遣で通い始め、むらづくりのお手伝いを始めてから2年。これまで、1ヶ月〜2ヶ月に1度訪問して、むらの将来について考える会合を開いてきました。
いろいろと村の将来について考える中で、昨年、収穫祭をやろうというアイデアが出ました。この収穫祭は、地域内で集まって食事をする機会がないので、そういった機会を作ることが目的でした。
昨年開催したこの収穫祭が好評だったので、今年も開催することになりました。しかし、毎年同じことをしても面白くない。そこで、今年の収穫祭では、今は地域外に住む南広地区出身の皆さんにもご案内を送付し、できるだけ多くの皆さんに、南広に帰ってきてもらって、村の人たちが元気に頑張っている姿を見てもらおうということになりました。
その結果、出身のみなさんが20名ほど、地区内からは50名ほど、合計80人ほどの人達が集まってのにぎやかで楽しいイベントとなりました。参加されない地区外の皆さんからも、たくさんのメッセージが寄せられたので、これは会場に貼りだすことにしました。
中山間の集落をどう維持していくかという課題を前にすると、いろんなことが言われます。「都市農村交流」も大切かもしれないし、「交流人口の増加」も大事かも知れない、そして「特産品の開発」なんかも大事かも知れない。おそらくそれも大切だけど、でも、私達は一番大事にしなきゃいけないのは「地域の皆さんのつながり」であり「地域を知っている人達とのつながり」なのではないかと考えるのです。
それが、この南広地区が目指す「皆が明るく楽しく暮らせる地域」を維持していこう、ということにつながるのではないかと思うのです。
収穫祭には、昭和30年代の地元小学校の修学旅行の写真が持ち込まれ、写真をきっかけにいろいろな思い出話に花が咲き、大いに盛り上がりました。ふるさとクイズ大会では、地元の特産品の「三日月高原ぶどう」についての問題や、今はなき大畑小学校の思い出からの問題が出題されて、地域の歴史について皆さんで考えていただくきっかけができたと思っています。
すごかったのは、60代前後の自治会役員さん達に聞いても分からなかった「大畑小学校の校歌」が発掘されたこと。大畑小学校に校歌はなかったんじゃないか?と聞いてクイズを作って持って行ったら、服部さんという元先生をされていた方が、85歳以上に聞けば分かるはず、と言いつつ、校歌の冒頭部分を歌って下さいました。
こういうことが起きるので、村の支援のお仕事はやめられないんです。